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今年はどんな年になりそうですか？

「今年は、これまで溜め込んでいたことを発信していきたいなと思っています。世にいろいろ出していく、実行する年かな。楽しんで仕事ができていることは、凄く幸せなことだと思いますね。今「エレガントファンク」というジャンルを勝手に作ってしまったんですけど、’82年から’84年あたりのあまり聴かれていなかった曲……例えばレコードの中でメインではない他の曲とか、その1曲で空気が変わるようなものもあるんです。スカっとしていて女の子でも聴きやすいディスコぽいものだったり。そういうのを自分は放っておけなくて、まだまだ追い続けたいなと。それでこういう感じの夜景が見えるような場所で、DJができた最高ですね。」

1月27日に『DIGGIN’JAPANESE POPS MIXED BY MURO』、『Taste Of Chocolate -R&B Flavor-』、そしてレコードの7インチシリーズ『UNIVERSAL MUSIC ×Captain Vinyle』と、一気に3タイトルリリースがありますね。

「JAPANESE POPS～に関しては’70年代、’80年代の和モノが中心ですね。佐野元春さんの「ヤングブラッズ」だけ、最近のものを選んでいます。佐野元春さんのアレンジが凄く良くて、DJをするときにレコードをかけていたんですよ。’70～’80年代の日本の歌謡曲って、曲を並べて作詞作曲を見るとわかるんですが、作家の先生方も一流の方が多い。そこに当時はしっかりお金をかけていたことも分かるし、後世に残るものが多いんですよ。R&B Flavor～の方は、R&Bと言って最初にパッと思い浮かんだのが、メアリー・J.ブライジとエリカ・バドゥ、そしてエイミー・ワインハウスだったんです。そこから広げて、自分が聴いてきたように、なるべくラップのアルバムの中から楽曲を選びました。」

今の2タイトルもMUROさんならではですが、7インチとなると誰にでも制作できる領域ではないですね。

「今回の最後の落としどころは、CD、カセットテープときて7インチなんですけど。レコードの7インチでこの曲があったら良いなと思う楽曲を選びました。今は世間の7インチに対する感覚が少し違うのかもしれないけど、僕の時代はシングルを7インチで買って、そこからアルバムを買うという流れが普通でしたから。7インチは12インチと違って、頭の部分が見切れているものとかがあるんです。チェコでプレスをしたんですけど、盤は厚いし、紙も日本の’90年代みたいに厚くて丈夫で良い感じに仕上がりました。」

相変わらず7インチが今、絶好調ですか？

「7インチは好きなんですけど、みんなが良いと言い始めると、個人的にはカセットにジワジワと気持が移っていっていますね（笑）。カセットなら「コンパクトに落とし込めるかな」とか、「やっぱり“90（分）”。“45分”と“45分”に分けられる」みたいことを考え始めたり。アメリカに「カセット・ストア・デイ」というのがあるんですけど、ロスでは「STONES THROW」のピーナッツ・バター・ウルフや、J.ロックなどがイベントをやっていて、カセットテープでDJをしているんですよ。それが面白くて、やっぱりカセットって良いなと思ったりしていますね。」

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MURO
1970年生まれ。DJ／プロデューサー。1980年～1990年代は、KRUSH POSSE、MICROPHONE PAGERなどのグループで活躍し、日本のヒップホップの基盤を作り上げる。ブラックミュージックを中心に、国境とジャンルを越えた選曲が魅力のDJスタイルは、レコードコレクターやコアな音楽ファンを始め、海外からも高い評価を受けている。1月27日に、『DIGGIN’JAPANESE POPS MIXED BY MURO』、『Taste Of Chocolate -R&B Flavor-』、7インチシリーズ『UNIVERSAL MUSIC ×Captain Vinyle』をリリース。
http://www.digot.jp
http://kingofdigginproduction.com

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