・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そう語る栗野さんは、ここ丸の内ハウスをサラリーマンが集まる“オシャレな新橋”、“オシャレなガード下”と表現してくれた。
「どんな都会にも《悪場所》ってありますよね。明るくて、メジャーで、健康的なだけだと都会って成り立たないと思うんです。どこかで変だったり、怪しげだったり、不埒だったりすることってすごく大事で。その役目を丸の内ハウスでは「来夢来人」が果たしていて、このフロアをより魅力的にしているとも思います。仕事の帰りのサラリーマンが、ただ寛ぐのではなく、新しいアイディアを得たり、デトックスしたり、あまり好きな言葉ではないですが《癒されたり》するのに最適な場所。ここに来る人たちのクオリティが圧倒的に高いことは、ビシビシ感じます(笑)。それも嬉しいですよね」
丸の内ハウスでDJとしてプレイするとき、栗野さんはどのようなことを意識しているのだろうか。
「サラリーマンの方々に場違い感やアウェイ感は与えたくないんです。この国を支えているのはふつうのサラリーマンの方たちですから。誰もが持っているジェネラルな部分にフィットしたいですね。音楽はユニバーサルランゲージだし、言葉がなくてもコミュニケーションが取れるツールなので、いろいろな国のいろいろな職業の、男性でも女性でも、大人でも子どもでも、自然に自分でいられるような空間創りを意識しています」
最後に栗野さんなりの丸の内ハウスの楽しみ方や魅力を伺った。
「一度も来たことがない方にとっては、行ってみたいと思えるようなイベントも多いですし、そういったイベントがない日でも、来るだけでも楽しい場所だと思います。レストランからスナックまであり、テナントのレベルやミックス感も素晴らしい。それは、いつもでもこの丸の内ハウスが人で溢れていたり、リピーターが多いことからも分かるはずです。もちろん、サラリーマンだけでなく、週末やランチ時はご家族で来ている方もたくさんいます。まずはこのフロア自体の楽しさを味わって欲しいですね。《訪れた人が幸せになれる空間》それが丸の内ハウスではないでしょうか」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
栗野 宏文(くりの ひろふみ)
1953年生まれ。ユナイテッドアローズのクリエイティブディレクション担当 上級顧問としてUA全体のディレクションを行う。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・