パリ発チャリティで“ハッピー”にあふれた丸の内ハウスのワンデー
売り上げの全額を、東日本大震災による被災地の子どもたちに届ける、パリ発のチャリティイベント『Hope&Love』が今年も8月2日(土)、丸の内ハウスで開催。大盛況のフリーマーケットをはじめ、著名なフォトグラファーが手掛ける家族の肖像写真館やゲストによるトークショー、ワークショップ、ビューティサロンなど、一日ではもったいないほど盛り沢山な内容で、大勢の方が楽しんだ。募金も600万円近い金額が集まり、ハッピーな気分でチャリティに参加できるこのイベントで、丸の内ハウスはハートウォームな雰囲気に包まれた。
フリーマーケット
グレートホールにオープンしたのは、有名ブランドや人気セレクトショップをはじめ、スタイリストやタレントさんも出品したフリーマーケット。洋服はもちろん雑貨や小物、パリでも販売するオリジナルのアクセサリーなどがお得にゲットできるとあって、朝から整理券を求めて列ができ、会場は熱気に包まれた。
トークイベント
パリにゆかりのあるスペシャルゲストも多く登場したトークイベント。大宮エリーさんと写真家の安珠さんの回では、お二人の女の本音トークで会場が盛り上がった。RIKACOさんと野沢和香(ヨガインストラクター)さんのトークでは、美しくなる秘密が伝授され、参加者から大きな拍手が沸いた。
キッズとママのワークショップ
「よくあるワークショップとは違う手作り感に惹かれて参加してみました」「楽しかった!」と元気いっぱいの女の子とママ。最高の一品を作りたい想いで、大人も子どもも夢中でロゼットやオリジナルトートバッグを作った。講師のカイフチ エリさんオリジナルのクラフトスタンプやクレヨンを使い、めいっぱい可愛く仕上げて自分だけのバッグを楽しくお持ち帰りした。
ビューティーワークショップとしてパリで人気の料理店シェフによる“BENTO”作りの料理教室やメイクの手ほどきなど楽しい企画が満載だった。
キッズ写真館
きゃりーぱみゅぱみゅのスタイリスト、飯嶋久美子さん制作の衣装を身に着けてカメラの前でポーズ。ネオンカラーのキュートな衣装に、頭には天使の輪、手には魔法の杖で、思わずうっとりの子ども達!この夏の大切な思い出づくりとなった。
家族の肖像写真館と写真展
2011年に福島県と東京で撮影した写真集「すべては初めて起こる」を刊行した写真家・大森克己さんも、家族の肖像写真館に初参加。フロアには大森さんの作品も展示された。「最初はイベントで写真を飾りたいと言われて、それでもよかったんですが、家族の肖像写真館のほうがやりたいかなと。初めて会う人を撮るという写真館のような撮影は、あまりないから新鮮でした」イベントに合わせて一時帰国したパリ在住の篠あゆみさんや、蓮井幹生さん、半沢健さん、中川真人さんら一流フォトグラファーが集結し、丸の内ハウスが贅沢な写真館となった。
DJブース
すっと現れ、きっちりフロアを盛り上げて去って行ったのは、田中知之(FPM)さん。大御所のDJ NORIさんやヘアメイクアップアーティストの冨沢ノボルさんとフォトグラファー半沢健さんのユニット「DJ花見」も前回に続いて登場した。
Special Issue
パリと東京で知り合った3人が
パリ在住の石坂紀子さんと東京とパリを行き来する大塚博美さん、東京在住の寺本りえ子さん。『Hope&Love』を起ち上げた3人に、今回のイベントについて語ってもらった。
3回目となる今年のHope&Loveについて
寺本:今回はこれまでよりさらにキッズ向けのコンテンツを強化しました。
大塚:キッズ写真館では、飯嶋さんの新しい衣装も入り、場所も2ヵ所に増やし、室内ブースはアーチストのキム・ソンへさんにデコレートしてもらいました。
家族の肖像写真館も盛況でした
寺本:フリーマーケットもそうですけど、写真館を楽しみにして下さり、毎年この季節の思い出にしたいと参加される家族もいます。私たちもお子さんが成長していく様子を見られるのは嬉しいです。
大塚:初めに家族の肖像写真館をコンテンツに入れようと思ったのは、3.11の時に、それまで一緒にいて当たり前だった家族が、一瞬にしてバラバラになってしまうという経験を日本人がして…。それまで私もボランティアなんてやったことなかったけど、家族が一緒にいる大切な時間を、2度とない瞬間を記録するお手伝いができないかと思ったんです。
寺本:私は被災地で炊き出しをしていた時、今回も参加していただいた写真家の蓮井幹生さんが、スマイルレターという活動をされていて。津波で思い出の写真が流されてなくなった被災地の皆さんに、「思い出を作っていこうよ」ということで写真を撮っていらして、その写真を見て涙ぐむ方もいらしたんです。それに感動したことが写真館につながりました。
大塚:毎年この肖像写真館で、家族が笑顔で寄り添っているのを見ると幸せな気持ちになるんです。このイベントはボランティアをしている方も幸せになれるところがある。今回初めてイベントに参加してくれたヘアメイクやフォトグラファーの方も皆さん「楽しかった」「また参加したい」と言ってくれました。
これからの『Hope&Love』は
寺本:メンバーは入れ替わりもあり、初参加の人もいます。3.11を風化させないためにも続けることに意味があります。想いの濃い人が、これからも活動を続けていけるんじゃないかな。
大塚:これまでの募金ではさくらの花を植えたり、学校で流された楽器を再生したり、ウッドの仮設住宅を建てたり色々やってきました。これから必要なのは子どもの未来を考えて、長いスパンで応援しないといけないと思っています。
石坂:このNPO団体が立ち上がったパリでは、年に1回の支援イベントは続けていく予定です。同じように東京でも今までの3回のイベントを通して、熱心な運営スタッフが集まっているので、今後も続けていけたらと思っています。このイベントでは同時に色々な所で何かが行われて、そこにそれぞれ出会いがある。丸の内という場所は老若男女色々な人がいるから、もっと多様な人に参加してもらいたいですね。これからもハッピーな感じでつなげていきたいです。