西山 チェさん自身が、「アートは趣味です」とおっしゃっているんですよね。
チェ うふふ。
西山 やっぱり、まずは自分が楽しんで、それが人にも伝わるという考え方でやってらっしゃるから、現場がいつも楽しいんでしょうね。
山本 今回も設営の日は朝まで、ね。
チェ プロでアートをやったら、疲れるでしょ。“so tired”でしょ(笑)。
山本 あはは。面白いでしょ、お店の名前。
チェ 面白い。前から話していることですけど、私は「アーティスト」よりも「クリエイター」という言葉の方が好き。アーティストは狭くて、固い感じがする。クリエイターは、自由。私はクリエイターになりたい。
山本 韓国ではお店もやられているんですよね。
西山 ギャラリーがあって、バーもあって。サロンという感じの、とっても面白い場所。
山本 あんな場所を、東京でもやってほしいな。
西山 チェさんのアトリエに行くと、とっても面白いの。ブリキのおもちゃやキッチュな小物などがたくさんあり、それらがひとつのセンスによって貫かれているので、空間自体がすごく素敵なんです。
山本 活動されて、もう何年くらいですか?
チェ 20年…30年くらい?
山本 その秘訣はやっぱり楽しみながらやるということでしょうね。今回はこの場所もそうだし、南條さんたちもそうだし、この瞬間に出会った、いい化学反応というか。
西山 そのこと自体もハッピーでしたね。
チェ 「Happy together」が私のテーマですから(笑)。
チェ・ジョンファ Choi Jeong-Hwa
1961年韓国生まれ。韓国を代表する現代アーティスト。アート・ディレクションやインテリア・デザインも手がけるなど多様な分野で国際的に活躍するチェは、日常の中から作品の着想を得ており、韓国文化と密接な関係があるモチーフや街に溢れるイメージを用いながら、ダイナミックで非日常的な作品を作り上げ、普段は気づかない、物事の別の側面をユーモラスに浮かび上がらせる。アジア、ヨーロッパ、アメリカでの個展、グループ展参加多数。
http://choijeonghwa.com/
A PEACE OF EVERYONE展詳細はこちらをご覧ください
Photos:Yukako Hiramatsu
Text:Naoko Ando