オープン時から丸の内ハウスのマネージャーの玉田泉さんはハウスの隅の隅まで知り尽くす、丸の内ハウスの顔。
今日も私サカキが玉田さんと一緒に飲み歩きます。
玉 田:今日は、丸の内ハウスでもすっかりお馴染みになった「高野山カフェ」の高野山金剛峯寺の薮さんとご一緒しましょう。
サカキ:ちょうど丸の内ハウスで開催中(8/28〜9/6開催)ですものね。
薮:こんばんは。ちょっと先に一杯いただいておりました。
サカキ:あれ、お酒を飲んでもいいものなんですか?
薮:実は高野山金剛峯寺を開かれた弘法大師(空海)が、冬の高野山があまりに寒くて風邪をひいた時など「塩酒(おんしゅ)一杯これを許す。」とおっしゃったと言われていて、許してくださったのです。もちろん修行の時は飲みませんが。「一杯」を「いっぱい(たくさん)」と解釈する僧侶もいるとかいないとかいわれてます。
玉 田:薮さんは麦般若(むぎはんにゃ)ですね。どうぞ。
サカキ:麦般若って?
玉 田:ビールのこと。日本酒は般若湯(はんにゃとう)って。高野山ではお酒はないけど、麦般若や般若湯はありますって言われたりする。
薮:玉田さん、さすがご存知ですね。
玉 田:丸の内ハウスで開催している「高野山カフェ」も今年で6回目。丸の内のビジネスパーソンにもお馴染みになって、私もかなりの高野山通に。この「高野山カフェ」の開催中には、お経をあげていただけるので、丸の内ハウスはこの1週間とても気が良くなるの。
薮:そうですね。丸の内ハウスから、新丸ビル全体、そしてこの場所から全国に徳が広がるようにとの思いを込めてお経をよんでいます。しかし、今年もお料理がおいしいですね。毎年各店舗さんに高野山のコラボレーションのオリジナルメニューをつくっていただいているのですが、6年前の第1回の時は、精進料理とは何かというご説明をしたりしました。それからシェフの皆さんは毎年凝ったメニューをつくっていただいて、今では私たちがメニューを食べるのを楽しみにしてるのです。
玉 田:高野豆腐をつかった料理は人気が高かったなぁ。今年のテーマは「豆」。
サカキ:薮さんはいつもは精進料理なのですか?
薮:いや普通にいろいろなものを食べてます。金剛峯寺の職員用の食堂には精進カレーというのもありますが、普段はラーメンを食べたり、お付合いで居酒屋に行ったりしますよ。
サカキ:そうなんですね。普段はどのようなお仕事をしているのですか?
薮:金剛峯寺には約180人の職員がいて、イメージ通りのお寺の部分もあるのですが、普通の会社と同じように総務部があったり、財務部があったり。私は今回の開創1200年記念事業に関することを行っています。
サカキ:仕事場はやっぱり畳の上で正座ですか?
薮:いえいえ、僧侶の履歴や全国3,600寺院の事務を行う役所のような機能も持っていて、普通のオフィスも併設されています。机があってパソコンがあって。女性の職員も僧侶でない職員もいます。8時半から17時までで、忙しい時は残業があったり。
玉 田:サカキも一度高野山に行ったほうがいいね。本当にいいところよ。標高800m山の上に突然広がる天空の街。明智光秀や織田信長、豊臣秀吉のお墓もあって。生前はもめていても、死後は高野山で仲良くしてるのよ。
薮:高野山には日本の大名の8割のお墓があると言われています。
サカキ:セレブですね。ちょっと高野山に将来のために下見に行こうかなぁ?
薮:ぜひお越しください。これからの季節もとてもいいですよ。
サカキ:今度は是非、ご利益のあるお参りの仕方だったり教えてください。
玉 田:サカキはまず丸の内ハウスで写経して、心を空にしたほうが良さそうね。
薮さんチョイスの一品(写真) 「真言宗 常用経典」写経は経典の一部を使いますが、字の意味を理解するということよりも、漢字一つひとつが仏様の姿と思って、仏様を描くように自分の願いを一文字一文字にこめながら写経するといいですよ。
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