今回のゲストはMAISON KITSUNÉの黒木理也氏。ブランドでの活躍はもちろん、SNSでも注目を集める彼だが、そのクリエイションや仕事ぶりの根底にはどんなマインドがあるのだろうか？ 12歳で渡仏して以来となる東京での暮らしは３年目を迎えるそうだが、東京や日本は彼の目にどう映っているのだろうか。多忙な彼だが、この春開催されたPEACEFUL JOURNEYのシークレットゲストとしてDJプレイを披露し、その後、インタビューに応じてくれた。

 

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丸の内ハウスでのDJプレイはいかがでしたか。

 

「はじめてやらせていただきました。楽しかったです。最高ですPEACEFUL JOURNEY。こんな新しい環境ができていてすごい良いと思います。オフィス街を盛り上げようというチャレンジはすごく良い」

 

 

日ごろ、丸の内へは？

 

「遊びにきますよ。よく買い物に来ます。ユナイテッドアローズやビームス、B-shopもあるし、丸の内ハウスへも遊びにきています。この見晴らしの良い環境も好きです。」

 

 

 

普段はどのエリアで過ごしていますか？

 

「仕事場である青山あたりにいることが多いです。銀座にいることも多いので、その前後に丸の内へ寄ることもあります」

 

 

 

日本へ戻ってこられて３年目ということで。

 

「これまでの人生のうち、かなりの年月をパリとニューヨークで過ごしてきました。小学校を出る前にパリへ渡ったので、日本語は東京に住み始めたここ2、3年でようやく感覚が戻ってきたという感じです」

 

 

 

東京ではどんな生活を送っていますか。

 

「会社がニューヨークとパリ、香港にもあって日本にもあるから、朝は6:00に起きて7:00のニューヨークのチームと話して、9:30には日本のオフィスへ。夕方17:00くらいになるとパリのオフィスがオープンするからディナータイムには向こうとやり取りして。寝なかったらずっと仕事が出来る環境ですね」

 

 

 

すごい！ 一日中働いてしまうのでは。

 

「そう、好きだから、止まりたいと思っても止まれない。自分の人生が常に動いていないとつまらないんです。それってすごく楽しいしすごくありがたいことだと思っています。自分の好きなことをやってるのに、それでみんなが喜んでくれて。日々の仕事で辛い時も、大変な時も、“感謝”という気持ちがあるから前に進める。家族のために、仲間のために、という思いはいつも胸にあります」

 

 

 

長年グローバルな場でファッションを見てきて、ここ数年のファッションシーンをどう感じますか？

 

「みんな似てる。ニューヨーク、タイ、ミラノ、ロンドン、東京、香港、ソウル。さっきまでいたマニラもそうだけど。どこへいってもトレンドが同じ。それはSNSでみんなでいけてるスタイルを共有できているからですね。昔はやっぱり雑誌を経て、といった時差があったから、違いもありましたけど。今はオンタイムで見られるから。すぐシェアできるのは良いですよね。それで生まれるものもあると思うし」

 

 

 

SNSといえば、カフェのInstagramでの反響が大きいですよね。

 

「カフェは単純にコーヒーが飲みたいと思って始めました。好きなコーヒー屋へ行って、バリスタさんにうちでコーヒー淹れてって頼んだんです。過去10年くらい、みんなでライフスタイルがきてるって言っているけど、僕らがつくったKITSUNEというのは僕らのライフスタイルそのものです。ジルダと僕の生活そのもの。音楽をエンジョイしてシェアして愛して。洋服も好きだし、コーヒーも同じこと。そいう幼いピュアな発想から生まれたビジネスなんです。 カフェに関して言えば、お客さんにきたら「おっ」と好奇心を持ってもらえる空間になったらな、という思いがありました。そうしたらInstagramで一番撮られてタグ付けされているカフェだと報告をいただいて」

 

 

 

ご自身のアカウントにも、スタッフさんの姿をアップしたりしていますね。

 

「日本のチームは特に一体感があっていい感じなんです。みんな色んなSNSの使い方をしているけど、僕はどうせなら自分が誇りに思っている僕らのチームのことをアップしたいなって思うんですよね」