オープン時から丸の内ハウスのマネージャーの玉田泉さんはハウスの隅の隅まで知り尽くす、丸の内ハウスの顔。
今日も私サカキが玉田さんと一緒に飲み歩きます。
玉 田:丸の内ハウスも9周年ね。
サカキ:はやいものですね。先週の金曜日の9周年パーティもよかったですね。Monday満ちるさんのライブとか大人な感じでいい雰囲気だったなぁ。
玉 田:9周年の展示もこの月曜日からスタート。平野傑(つよし)さんの「9 LOVE LETTERS」。カワイイ世界がとっても素敵。
平 野:こんばんは。というよりまだ夕方ですね。
玉 田:沢村から見るテラスの緑と夕陽って好き。シャンパンがいいね。
サカキ:平野さんはいつも何を飲まれてるのですか?
平 野:やっぱりワインが多いかなぁ。日本に戻ってきて日本酒も飲むようになりました。やっぱり和食には日本酒がいいですね。
玉 田:傑くんは山形正宗の水戸部酒造のお酒のラベルもデザインして、そのお酒は期間中MUS MUS で飲めるの。
サカキ:是非飲んでみたいですね。
玉 田:もともと傑くんとはHOPE AND LOVEで知り合って、作品がとっても可愛くていつか一緒に何かやりたくて。それで今回9周年に何かできないかなって相談して。テーマは「9周年」、「大人の愛」という漠然とした内容で。
平 野:お話をいただいてとてもうれしかったです。いつか丸の内ハウスで何かやりたかったし。そこからいろいろと悩みました。9周年とか、大人の愛ってなんだろうって。
玉 田:しばらくして傑くんから「9 LOVE LETTERS」というアイディアを聞いた時は素敵!って思った。
平 野:この展示は自分自身にも気付きのあるものとなりました。最近月とか、星とか、地球というようなテーマが自分の作品多くなっているのですが、愛ってなんだろうと真剣に考えました。最初は愛って簡単に語っちゃいけないような気がしていたのですが、社会不安、自然災害、テロなどが起きるこの時代だからこそ素直に愛をかたるべきなのじゃないかと。それで愛を直接語る「ラブレター」を書こうと思ったのです。
サカキ:それでラブレターなのですね。
平 野:その次は、一体誰にラブレターを書こうかと考えました。想定で書いてもいいのですが、実際に自分が書きたい人に書こうと。でも、9人に絞るのがとても大変でした。まず1枚目はチィェリ−へのラブレター。チィエリーはフランスで知り合った友人。2枚目はいつもそっと近くにいてくれる精神的な支えになってくれているソフィー。3枚目は大切なもう一人の友人のリュドヴィック。内面も外見もとてもきれいな人で、天使みたいな人です。4枚目は一緒によく遊ぶエドワード。彼のまわりにいつも面白くてビッグな人が集まってくる。5枚目は王子様。これは僕の心のなかでの王子様。いつもエレガントでいるために王子様ならどうするかなとか考えています。6枚目はお姫様で、いつも自分の太陽や月になってくれるような光のような存在。7枚目は太陽、8枚目は月、そして9枚目が星たちへ。太陽、月、星は最近の自分のテーマもあって、どうしてもいれたく書きました。
サカキ:一枚一枚お話をきいているとあたたかな気持ちになりますね。自分だったら誰にどんなことをかこうかな。
平 野:入ってすぐのところには9を中心に1から9までの数字をかいた作品を展示しているのですが、1から9という西洋文化のものとその反対側には0を生み出したインドでの作品を対照的に置いたり。あと、子供のように絶対に守りたいものをどのように守るかということを考えながら書いた作品も隅っこに置いています。麦の稲穂の中に子供を抱いてというイメージなのですが、この展示会のお守りのような思いで。
玉 田:そんなに配置にもいろいろな意味があるんだ。だから、なんかここにいると落ち着くんだね。
サカキ:それはそうと、玉田さんは最初に書いたラブレターっていつぐらいに誰にかいたんですか?
玉 田:私は人生で書いたことないもん。
サカキ:ホントですか。もらうばっかり?
玉 田:うそうそ、あぁー、懐かしいなぁ。
サカキ:あれ、玉田さん珍しく顔が赤いですよ。
玉 田:ううん、でもその話はもっと飲んでからね。
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